運河と鮨の街小樽で本格的カレー
匂い立つ旨さ
昨年の暮れ、日本の農水省が海外の「日本食レストラン」が正しい和食を提供しているのか?調査して認可するという制度を創ろうとしていたのを覚えているだろうか?
アメリカでは『日本政府が“すしポリス”派遣!!』と新聞に大見出しが載ったらしい。確かに日本人から見たらカルフォルニアロールは鮨じゃないし、豆腐にジャムをかけ
たデザートは食べたくない。煎茶にミルクを入れるなんて、生産者への冒涜だ!和食も日本文化の一つだから、正統派の和食にお墨付きを付けて守ろういう政府の
知的財産戦略の一環だったのだろう。
でも料理なんてその国の文化や素材と融合して、独自の発達を遂げて行くものだと思う。文明開化で洪水の様に押し寄せた各国の料理だって日本人の舌に合うよう
に変化して“洋食”と言う料理カテゴリーが出来たわけだし、そんなにコンサバティブにならなくてもいいんじゃないかなぁって思う。考えてみればスパゲッティーナポリタンなん
てイタリアには無いけど、日本中の喫茶店のメニューに載っている。こんなの“スパポリス”が来たらみんな逮捕されちゃいそうだ!
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前置きが長くなったけど今日はカレーの話。カレーは外国から入ってきた料理で最も日本に浸透した料理だろう。元々はイギリスの植民地だったインドからイギリスを経由
して明治時代に上陸したわけだけど、今じゃぁ日本の国民食的存在だ。それに一役買ったのがあのボンカレーじゃないだろうか?最近は日本も国際化してインド人が作
るカレーを何処ででも食べられるようになったから、ボンカレーがインド料理じゃないことはみんなが知っている。日本におけるインド料理のはしりは、銀座のナイルレストランだ。
さて、本場の人が作るカレー屋が小樽にある。インド人じゃなくてネパール人だけどネパールもカレー文化圏だから本場と言って問題ないだろう。小樽は昔は貿易と金融
で栄えた街で何処と無く異国情緒が漂い、ちょっと妖しい雰囲気もある。そんな小樽で、出かけた帰りに昼飯を食べようとウロウロして目に飛び込んできたのが赤と黒の
ツートンカラーの建物。看板は“ムガールレストラン”。語調から直ぐにインド料理と分かる。中に入ると厨房が見えて、作っているのは日本人じゃない。コレはイケると直感
して2階のテーブルに着いた。昼間なのに薄暗くかなり怪しげだ。マトンカレーを注文して20分ほど経って漸く出てきた。この匂いは確かに日本人の作るカレーじゃない。
殆どの香辛料は日本でも手に入るのにこの違いはなんなのだろうか?調合が独特なのか、それとも未だ日本には無い香辛料なのか?
後から知ったのだけどこの“ムガールレストラン”、可也の人気店らしく昼時には行列も出来るらしい。すしポリスの心配ない鮨もいいけど、小樽でカレーもアリだな~。
●●●DATA
ムガールレストラン
〔adress〕小樽市花園3丁目1-6
〔phone〕0134-32-5228
〔time〕11:00~15:00/17:00~22:00
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